現代では、就活生に興味関心を持ってもらうために「採用動画」を取り入れる企業が増えてきました。
採用動画は、就活生がエントリーしたい企業を選ぶための参考材料として、大変重要なものとなってきています。
採用動画が人事ツールとして、主流になっていくことは間違いないでしょう。
ですが、その採用動画を導入するにあたって、どのように制作すれば良いのか、外注するとしたらそのぐらいか相場になるのか、といったことをご存知でない企業担当者の方が多いと思われます。
そこで、今回は採用動画を作る時のポイントや予算について解説していきます!
この記事を読むことで、採用動画をスムーズに導入することが可能となります。
なお、採用動画の具体的な制作方法については、「採用動画の制作方法徹底解説!タイプ別におすすめの方法を紹介します!」の記事にて紹介していますので、そちらもご参照ください。
目次
採用動画の相場・予算
採用動画の制作を動画制作会社に依頼する際、どの程度の費用がかかるものでしょうか?
実は採用動画と一口に言っても、いくつかのバリエーションがあり、そのバリエーションによっても費用感が変わってきます。
また、求めるクオリティによってもその費用は変わってきます。
それでは、バリエーション別でかかる費用の相場をみていきましょう。
オープニングや1名程度の社員インタビュー
企業のオープニング動画や1名程度の社員インタビューは、およそ30万円からが相場です。
動画のクオリティとしては2分~3分程度の短い動画の制作になることが多いため、クオリティよりも価格重視で依頼したい時におすすめです。
企業合同説明会などで使う場合には、オープニング動画の制作を依頼すると良いでしょう。
ただ、動画内容を事前に制作会社と擦り合わせておかなければ、思っていたよりも費用がかかってしまう恐れがあります。
依頼する前に制作会社としっかり動画内容について話し合っておきましょう。
社内風景を含めた複数名インタビュー
就活生へ向けて本格的に企業の雰囲気や複数の社員へのインタビュー動画を制作する場合、相場としておよそ30万円~70万円の費用がかかってきます。
採用に力を入れたい企業は社内風景を実際に見てもらうことで、就活生は自分が働いている姿をイメージしやすくなります。
また、複数の社員がインタビューしてくれることによって部署ごとの業務内容の把握ができるため、より具体的な情報を与えることにもつながります。
就活生は少しでも具体的な情報がほしいため、社内風景や複数の社員インタビューを含めた採用動画は効果的と言えるでしょう。
社員密着取材
社員密着取材は実際に社員が業務している姿をカメラで追い、1日の業務を密着取材します。
ドキュメンタリー番組のような撮影となり、撮影時間や編集期間も長くなることから費用は多めに準備しておいた方がいいでしょう。
撮影にはおよそ2ヶ月必要となり、相場はおよそ80万円~200万円を見込んでおいたほうが良いです。
場面次第では俳優を起用して撮影するパターンもあるため、費用が上がるほどクオリティも比例して上がっていきます。
就活生にしっかり業務内容を理解してもらい、職場の臨場感を伝えて人材を集めたい場合は費用を多めに出してクオリティ重視するのも選択肢の一つです。
ドラマ形式
もはやドラマを見ているかのような動画を作る「ドラマ形式」の撮影方法もあります。
脚本もしっかり作ってすべて俳優に演じてもらうため、費用も前項の密着取材よりさらに高くなります。
費用相場は200万円以上になり、それ以上は上限がありません。
撮影で使われる機材も「ドローン」や「レール」などドラマと同じようなものを使っての撮影になるため、ハイクオリティな動画を作ることができるでしょう。
ブランディングを第一の目的する企業にとってはかなりおすすめの撮影方法ですが、費用が高額なため、予算を見て決めることが重要です。
採用動画を作る時のポイント
採用動画は、将来会社を担ってもらう若き人材を確保するために使われる手法ですが、ポイントを把握した上で採用動画を作ることが大事です。
では、採用動画を作る時のポイントはどのようなものがあるかご紹介します。
自社の雰囲気をそのまま撮影する
採用動画で大事なことは、自社の雰囲気や実態を的確に偽りなく伝え、かつ魅力的に見せる内容にすることです。
例えば、実際は残業がとても多いのに、あたかも残業なく帰っている様子を写した場合にギャップが生じます。
そのギャップによって、却って離職率が高くなる危険性があります。
その意味では、よく見せたい部分や誇れる点がどこなのかをきちんと明確にすると同時に、自社のウィークポイントもきちんと言語化することが非常に重要です。
アピールしたい強みを絞る
人材を採用するにあたって、どうしても優秀な人材を採用したいのが企業が思うところです。
しかし、良いところをたくさんアピールしたいからと、あれもこれも詰め込んでしまうと動画のテーマが定まらなくなります。
就活生側も複数の情報よりシンプルな情報の方が頭に入りやすいので、一番伝えたいことは何なのかを絞ることが大切です。
ウィークリーポイントを隠さない
自社が求める人材を募集すると同時に、自社が求めない人物も明確に伝えることも企業運営において重要です。
例えば気の緩みが事故に繋がるような現場仕事の場合、注意力が不足している人や仕事に対して熱意を持ってない人が入ると、大きな損害を被る場合があります。
また、そのような人が面接に来てしまった場合にはお互いの時間を無駄に削ってしまうことにもなりますよね。
そのため、動画の窓口ではお客様にはあえて「こういう人には来ないで欲しい」と言うタイプを想像してもらい、そのような人が距離を置くような文言を提案するケースも多々あります。
求める人材を確保するのであれば、求めない人材の提示も時には必要です。
リスクを把握しておく
インタビューや撮影をした社員さんが退社をした際に、その映像を使えなくなることがよくあるケースです。
場合によってはモデルを使用することも最近では多く、人材流動の激しい時代背景を物語っています。
そのため、撮影した採用動画は長く使えないケースも出てくるでしょう。
もし映像に退職した社員や自社の古い情報が入っていた場合も、新しく動画を撮影する必要があります。
採用動画の費用を抑えるコツ
採用動画を含めた動画制作は外注すると費用もそれなりにかかってきます。
企業によっては動画制作依頼に大きな予算をつぎ込むことが難しいところもあるでしょう。
では、なるべく採用動画の制作コストを抑えるにはどのようなコツがあるのかをご紹介していきます!
自社でカバーできるところを明確にする
動画の内容は基本的に自社で決めていきますが、全てを制作会社に依頼してしまうとそれだけ費用も高くなります。
そこで、自社でカバーできるところはないかじっくり検討していくことが費用削減のコツです。
例えば、
- 自分たちで用意できそうなカメラで撮影できないか
- 社員で撮影をすべてまかなえないか
- 撮影箇所を削れるところはないか
といったところを見極められるとコスト削減に繋がります。
どこまで自社で作って、どこから制作を依頼するかをあらかじめ決めておくといいでしょう。
クオリティだけに囚われない
ハイクオリティな動画を見せたいばかりに内容をおろそかにすると、結局何を伝えたいのかが分からなくなります。
就活生からするとクオリティが高いだけの動画は、ただ演出がすごいことしか印象に残らず、内容が伝わらない動画と思いますよね。
クオリティも大事ですが、まずは伝えたい内容を明確にすることが先決です。
会社の予算と制作内容を明確にしましょう
「採用動画の制作のポイント」と「制作予算」について解説してきましたが、いかがでしたか?
採用動画は就活生にとって企業の情報を収集するための貴重なコンテンツとなるため、しっかり内容が伝わる動画作りを意識しなければいけません。
動画のクオリティに見合った予算を準備することも必須となるので、どれくらい予算を使えるのかも明確にしておきましょう。
また、動画内容もターゲットを考慮することで、欲しい人材の獲得にグッと近づきます。
就活は自分の人生を大きく左右する大きなイベントのため、企業側は思いやりの精神でしっかり情報を提供してあげたいところです。
自社が求める人物像に近い人材を確保するためにも、内容と予算をもとにベストば採用動画を作っていきましょう!
監修:[動画の窓口 動画コンシェルジュ 池上和]