「トランジション」という言葉をご存じでしょうか?
主に動画編集の場面で使われる言葉ですが、時にはスライド作成アプリなどで見かけることもあります。
この記事では、トランジションとはどのようなものなのか、また動画においてトランジションを使う目的をご紹介します。
目次
トランジションとは?
そもそも、トランジションとはどのようなものなのでしょうか。
この単語を聞いたことがある人にも、そうでない方にも分かりやすくご説明します。
カットをつなぐエフェクトのこと
トランジションとは、カット同士をつなぐエフェクトのことです。
動画のカットをそのままつなぐと、どうしても違和感やブツ切り感が出てしまいます。
できるだけ自然にカットをつなげたり、反対にシーンチェンジを強調したりする効果があります。
たいてい編集ソフトにインストールされている
トランジションは非常に基本的なエフェクトです。
そのため、ほとんどの動画編集ソフトには標準でトランジションがインストールされています。
既存のトランジションで満足できない場合には、エフェクトを増やすことができるソフトもあります。
トランジションの種類はさまざま
トランジションは映像編集の基本なので、たくさんの種類のエフェクトが用意されています。
ここでは中でも頻繁に使われる4つのトランジションをご紹介します。
フェード
画面全体の明るさをやんわりと変化させることで画面を切り替えるのがこの「フェード」です。
暗い画面から映像を浮かび上がらせていくのは「フェードイン」、映像を次第に暗くしていくのは「フェードアウト」と呼ばれます。
ワイプ
ワイプ(wipe)とは「拭き取る」という意味のある単語です。
車のワイパーの動きをイメージすると分かりやすいかもしれません。
この拭き取るような動きで場面を切り替えるトランジションが「ワイプ」です。
左右一方向に映像が切り替わるタイプや、円を描いて一周するように切り替わっていくタイプなど、ワイプにもさまざまな種類があります。
クロスディゾルブ
前の映像のフェードアウトと次の映像のフェードインを組み合わせ、ぼんやりとシーンの切り替えをするのがクロスディゾルブです。
フェードと違う点は、画面の暗転がないことです。
つなげ方によっては映像が切り替わったことを全く意識させない映像作りもできるでしょう。
スピン
映像全体をぐるりと回転させ、次の映像に移るのがスピンです。
シーンが切り替わったことを視聴者にはっきりと意識させることができます。
シーンの切り替わりを意識させられる反面、使い方によっては違和感を生む原因となるので注意しましょう。
トランジションのメリットとデメリット
トランジションがあることで、さまざまなパターンで場面の切り替えが可能です。
しかし、トランジションの活用はメリットにも、デメリットにもなり得ます。
ここではメリットとデメリットを一つずつみていきましょう。
メリット:シーンの切り替えを効果的に演出できる
トランジションを使うメリットは、映像単体ではできなかったような演出を行えることにあります。
例えば先ほどご紹介した「スピン」を映像だけで表現しようとすると撮影はかなり難しいでしょう。
簡単かつ効果的な演出を行うことができるため、トランジションは幅広く広まったといえます。
デメリット:画面がごちゃついて見える可能性がある
トランジションを効果的に使うことで映像のダイナミックな演出が期待できます。
しかし、トランジションを多用しすぎると画面にごちゃつきを生んでしまう可能性があります。
特に映像の内容に集中してほしいシーンでは、余計なエフェクトは加えずシンプルなカットで映像をつないだ方が良いかもしれません。
うまく活用するにはどうしたらいい?
トランジションを使うと、動画が華やかに見えます。
しかし先ほど説明した通り、トランジションの使いすぎには要注意です。
ここでは、トランジションを使って編集を行う際にはどのようなことに気をつけるべきかご紹介します。
トランジションの使用は最低限に
まずはトランジションはできるだけ使わないように心がけましょう。実は、大抵のシーンは通常のカットで対応可能です。
実際テレビ番組や人気のYouTube動画のシーンチェンジに注目して見てみると、そこまでトランジションが使われていません。
そういった意味では、トランジションを使わない方が視聴者に違和感を与えずに次のシーンにつなぐことができるといえます。
使用するならさりげなく
ただ、どうしてもトランジションを場面は当然あると思います。
トランジション自体を使っても良いのですが、できるだけさりげなく、トランジションそのものを目立たせないように心がけましょう。
あくまで主役は映像です。
ここぞという時のトランジションで動画を華やかに
トランジションを入れること自体は非常に簡単ですが、多用しすぎると動画全体がごちゃついて見えてしまう上に、チープな印象を与えてしまうこともあります。
トランジションはここぞという時の演出としてとっておき、効果的な演出を行いましょう。
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