YouTubeにおいて視聴者に動画をクリックしてもらうためには、大きく分けて2つのポイントがあります。1つが「サムネイル」もう1つが「タイトル」です。今回はそのうちの「タイトル」の付け方について徹底解説します。
自分(自社)の動画の視聴を促すためには、タイトルが魅力的でなければなりません。みなさんも本屋さんに行って、買うつもりがなかった本をつい手に取ってしまった経験はありませんか?動画のタイトル付けも同じ発想で、視聴者が見たいと思うタイトルをつけていきましょう。
この記事の監修者
「動画の窓口®️」動画コンシェルジュ
池上 和
不動産営業マンから動画クリエイターに転身。現在は動画コンシェルジュ。 『動画の窓口®︎』プロデューサー。企業動画を年間約1,000本プロデュース&制作している。動画の窓口株式会社社長。合同会社イエロー代表。動画フリーランスコミュニティ「若羽-wakabane-」創業者。
タイトル付けのテクニック
実際のYouTube動画を例にタイトル付けのテクニックについて解説していきます。赤文字はそのタイトルの中でもテクニックが使用されたキーワードとなっています。※紹介する動画は動画の窓口が制作したものではございません。
1.流行やトレンドを意識したキーワードや企画を取り入れている
タイトル:【2024確定申告】新設欄インボイスなど令和5年分 変更点・書き方税務調査リスクも判定!
タイトル中の「【2024確定申告】新設欄インボイス」と「変更点」の2箇所はトレンドを捉えたキーワードであり、視聴者を惹きつけるタイトルになっています。動画には時代が変わっても視聴されるものとそうでないものがあります。これから作ろうとしている動画が賞味期限のある内容であるなら、トレンドを意識してタイトルを付けましょう。
2.誰でも知っている有名な名前が入っている(ビッグネーム)
タイトル:リクルートMVPが語る、驚愕の年収と闇!
こちらは数あるテクニックの中でも非常に安直かつすぐに使えて、効果が出やすいものです。誰もが知っている有名なキーワードがタイトルに入ることで、視聴者の興味を惹くことができます。
3.見たことがない、見慣れていない
タイトル:運良く釣れたウミヘビで、アナゴの代わりにウミヘビ寿司
私たちが普段目にしないワードで興味を惹く方法です。例えば、出てくるものすべてがおいしい寿司屋に行ったとき、その中に見慣れないウミヘビの寿司があったとします。ほとんどの方は「〇〇の寿司屋がすごかった!」とすることが多いのですが、あえてネタに注目して「絶品?珍味?ウミヘビの寿司が衝撃の味だった」というようにタイトルをつけるほうが、希少性が高くなり、視聴者の興味を惹きます。
4.魅力的なキーワードが端的にまとめられている
タイトル:10分でわかる【マネジメント】P.Fドラッカー
「〇分」や「これだけ」「たった〇〇」のような単語を入れることで、タイムパフォーマンスよく内容を理解できることが伝わります。このテクニックは若い世代に有効なので、ターゲットが若い世代と明確であるなら使用してみるとよいでしょう。
5.注意喚起を促す
タイトル:1日が台無しになる!朝に絶対にやってはいけないこと10選
人間は得をしたいという感情よりも、失敗したくないという感情のほうが強く働く生き物です。そのため「ダメ」「失敗する」「台無し」「やってはいけない」というようなキーワードを入れることで、それを回避したい欲が出るので、クリックされやすくなります。これは心理学で言うところのプロスペクト理論を利用したテクニックです。実はこの記事のタイトルにも利用しています。
6.インパクトコピーが入っている
タイトル:【衝撃】ヤバすぎる…最新科学で証明されたプロテインの新常識!
「ヤバすぎる」「スゴすぎる」などはインパクトコピーと呼ばれます。電車の広告や通販、ゴシップ系のコンテンツに使われることが多いです。こちらのテクニックも非常に安直かつすぐに使えて、効果が出やすいテクニックとなっています。文章の最後に「www」をつける場合は1つだけではなく、3つ以上つけることをオススメします。
7.購入の比較検討にあたってどうしても視聴が必要(強迫性)
タイトル:【2024年最新版】高コスパAndroidスマホを8機種、厳選しました。
こちらの記事で能動視聴には「強迫性があるものとないもの」があるとご説明しました。こちらは「強迫性があるもの」の場合のタイトル付けテクニックとなります。商品を購入するにあたって、高価である、仕事に関係している、場所をとる、健康に関係している、ライフワークに関係するといったものが強迫性に含まれます。これは、あくまで一過性のコンテンツであるため、チャンネルのフォローを促すことには向いていません。
8. 鉤括弧【】で囲ったビッグワードを冒頭につける
こちらの方はすべての動画の冒頭に、鉤括弧【】で囲った視聴者の目を惹くビッグワードをいれています。タイトルは冒頭の5〜10文字で、視聴者に「自分に関係あるな」「興味があるな」と思わせるキーワードをいれることです。
ショート動画のタイトル付けテクニック
ショート動画のタイトルは必ずしも説明的でなく、作者の感想を書いて視聴者の共感を引き出すものでもよいです。なぜなら、視聴者はタイトルよりも先に動画を見て、その後にタイトルをちらっとみるからです。ショート動画において、タイトルはあくまで視聴を継続するかどうかの判断を補完するものであると考えておくとよいでしょう。
意外と重要なタイトル付けのための知識
1.惹きつけられるタイトルを意識、ただし釣りはNG
動画の内容がスカスカだったとしてもタイトル・サムネイルが惹きつけられるものであった場合、視聴者は再生してくれます。ただし、動画本編の内容とかけ離れ、誇張しすぎたタイトル・サムネイルだった場合、視聴者はアンライクをつける傾向にあります。
以前自社で試した際にはいいね率が2割しかないということもありました。視聴者を釣るようなことをするとYouTubeのアルゴリズム的にもよくありません。視聴者の興味を惹くようなタイトルをつけることは重要ですが、あくまで動画の内容をシンプルかつわかりやすく伝えることを意識しておきましょう。
2.サムネイルとタイトルは別の言葉を散りばめる
サムネイルに書く言葉と、タイトルに書く言葉をまったく一緒にすることはやめましょう。サムネイルは直感的に訴える言葉を並べ、タイトルはそれを補完する役割です。
例えば「大谷翔平のセルフマネジメント術で自由に生きる」という内容だった場合、サムネイルにはビッグワードである「大谷翔平」「自由な生き方」を、タイトルには「セルフマネジメント」を補完していれるとよいでしょう。
3.VSEO対策まで考える
VSEOとはYouTube内のSEO対策のことです。インパクトはなくともユーザーが検索するであろう単語は、タイトルの後ろに入れたり、説明欄に入れるようにしましょう。
まとめ
これから動画制作をされる方は、動画の窓口が動画制作する際にベースにしている考え方「2軸4容態」について解説したこちらの記事もおすすめです。もし自社でのYouTube活用や研修にお困りの方がいらっしゃいましたらお問い合わせからご連絡ください。