近年、企業のブランディングに動画を活用するケースが増えてきています。
ですが、実際にブランディング動画を制作したいけれどどのようなものを参考にすればよいか分からないという方もいるのではないでしょうか。
本記事ではブランディング動画とはどのようなものか実例を元に学びたいという方のために、実例として動画の窓口おすすめのブランディング動画を12本厳選して紹介します。
各動画について簡単な解説を加えているので、ぜひご参考になさってください。
目次
- 1 ブランディング動画とはどのようなもの?
- 2 動画の窓口おすすめのブランディング動画12選
- 2.1 ママ大丈夫?ワークスタイルムービー/サイボウズ株式会社
- 2.2 コニカミノルタマンⅡ「いちばんはじめの社員」/コニカミノルタ株式会社
- 2.3 「オレオレ詐欺を防ぐのは、オレだ。」/政府広報
- 2.4 カロリーメイトWEB動画『2020年、夏、部活。』篇/大塚製薬株式会社
- 2.5 「きたえた翼は、強い。」/全日本空輸株式会社
- 2.6 森ビル ブランドムービー|DESIGNING TOKYO/森ビル株式会社
- 2.7 『道づくりは、街づくりだ』相模開發50周年スペシャルムービー/相模開發株式會社
- 2.8 radiko ブランドムービー「その音は、」/株式会社radiko
- 2.9 「最後の部活」/シューズ愛ランド
- 2.10 鹿島 ビジョンムービー「土木をコードで書きかえろ。」/鹿島建設株式会社
- 2.11 Sansan株式会社 Vision Movie – ビジネスインフラになる
- 2.12 早稲田アカデミー 早稲アカブランドムービー「へんな生き物」篇
- 3 ブランディング動画制作のポイント
- 4 魅力いっぱいの動画で効果的なブランディングを!
ブランディング動画とはどのようなもの?

そもそも、ブランディング動画とはなんのために、どのように作るものなのでしょうか。
もちろん文字通りブランディングをするための動画ではあるのですが、前提の部分をしっかりと押さえ、方向性を一貫させていなければ完成度の高い動画を作ることはできません。
企業の良いイメージを持ってもらうための動画
企業そのものや提供しているサービスや商品について知ってもらい、そして良い印象を抱いてもらうことを目的として制作される動画こそがブランディング動画です。
これまでブランディングはテレビCMやウェブサイト上での告知で活発に行われてきましたが、近年急速に動画の活用が進んでいます。
手軽に個人が所有する端末で視聴してもらうことで、企業に対するイメージの醸成をはかっているのです。
社会にメッセージを投げかけるものも
動画は顧客層の人々だけが視聴するものではないことも多々あります。
特にYouTubeを始めとする動画サイトに掲載する場合には、動画は老若男女さまざまな人達の目に触れることになります。
これを踏まえ、社会をより良い方向に変えていくための情報発信ツールとして動画を投稿するケースも。
一見ブランディングとしては遠回りかもしれませんが、動画を観た人ひとりひとりに考えさせる時間を作ることができるので、その延長で会社の取り組みを知ってもらえるというメリットがあります。
動画の窓口おすすめのブランディング動画12選
それでは、効果的なブランディングに成功している動画の例をご紹介していきます。
これらの動画はすべてYouTube上で視聴ができるので、ぜひ実際の動画をチェックしてみてください!
ママ大丈夫?ワークスタイルムービー/サイボウズ株式会社
※現在公式チャンネルからのアップロードはされていない模様です。
動画は仕事と育児の両立に奔走する、小さい子をもったお母さんの様子から始まります。
毎日仕事だけでも忙しいのに、それに加えて予測不能なことばかりが起こる育児まで。
日々やるべきことをなんとかこなしていたお母さんは、ふと息子に言われた「大丈夫?」という一言で、自分を大事にできていなかったことに気が付きます。
ワークスタイルを見つめ続けるサイボウズの思いが込められた動画です。
コニカミノルタマンⅡ「いちばんはじめの社員」/コニカミノルタ株式会社
※現在公式チャンネルからのアップロードはされていない模様です。
この動画はコニカミノルタの複合機のブランドイメージ浸透のために制作されたものです。ただ「使える複合機です!」とアピールするだけでなく、会社や社員に寄り添うような複合機であることをストーリー全体を通して伝えるものとなっています。
この動画の主人公となる男性は会社を辞め、起業していく中でたくさんの困難にぶつかりますが、どんな場面にもいつもそばには複合機の化身であるコニカミノルタマンがいました。
向上心を持ち続けることは難しいことですが、とても大事なことだと改めて実感させてくれるようなブランディングムービーとなっています。
「オレオレ詐欺を防ぐのは、オレだ。」/政府広報
特殊詐欺の被害件数が年々増加していることを受け、政府広報が制作した動画です。
詐欺被害に遭ってしまうのは、電話を受けた人に注意力がなかったことよりも、離れた親族との関係が薄れてしまっていたことが原因になっていると気づかせてくれます。
離れた親族が被害に遭わないために、いま自分に何ができるのか考えるきっかけを広く与えた動画となっています。
カロリーメイトWEB動画『2020年、夏、部活。』篇/大塚製薬株式会社
主力商品「カロリーメイト」のブランディング動画ではあるのですが、宣伝はほとんど出てきません。
新型コロナウイルスの影響で部活での練習や試合の機会を失ってしまった高校生たちの物語が、各々の思いを綴った文章とともに映し出され、動画は進んでいきます。
想定外の出来事に戸惑い、ためらい、落胆しながらもそれぞれのやり方で懸命に前を向こうとする姿に、視聴者も自らの思いを重ねられるような動画になっています。
こうしたメッセージを伝えることも、ブランディング動画の大切な役目です。
「きたえた翼は、強い。」/全日本空輸株式会社
※現在公式チャンネルからのアップロードはされていない模様です。
ANAでおなじみの全日空のブランディング動画です。
はじめはたった2機のヘリコプターから始まったこの会社は、今や世界で羽ばたく航空会社となりました。
その過程は決して平坦なものではありませんでしたが、だからこそ強くなることができたという企業の本質に触れたものとなっています。
動画は10年以上前に制作されたものですが、移動が制限され思うように羽ばたくことができない今こそ見返すべきなのかもしれません。
森ビル ブランドムービー|DESIGNING TOKYO/森ビル株式会社
古くから東京の都市開発に携わってきた森ビルは、時を経て人やモノ、街が変化していくのを目の当たりにしてきました。
そしてそこに寄り添うように新たなビルをつくり続けてきたのです。
そうした森ビルの姿勢がよく分かるのがこのブランディング動画。
短いながらも時の移ろいをじっくりと感じられる仕上がりになっています。
『道づくりは、街づくりだ』相模開發50周年スペシャルムービー/相模開發株式會社
※制作者側のチャンネルよりアップロードされている模様です。
日々の仕事風景を映しだし、そしてそこに50年間積み重ねてきたメッセージをのせる。
シンプルな動画ですが、内容がすっと頭に入ってきます。
50周年に際して制作された動画ですが、過去のみでなく未来を連想させる内容となっています。
会社の方向性を分かりやすく示した良い例だといえるでしょう。
radiko ブランドムービー「その音は、」/株式会社radiko
インターネットでラジオを聴くことができるサービス「radiko」のブランドムービーです。
年齢も職業もバラバラな4人の日常にフォーカスした動画なのですが、それぞれの日々の中にラジオの音が寄り添う様子を優しい音楽とともに描き出しています。
ライフスタイルの中のラジオの役割をうまく映し出した一本だといえるでしょう。
「最後の部活」/シューズ愛ランド
西日本を中心に展開するシューズショップ「シューズ愛ランド」のブランディング動画です。
3年間陸上に打ち込んできた高校生の少女が主人公なのですが、彼女は最後の大会では勝てずそのまま部活の引退を迎えます。
特にスポーツの世界では輝かしい勝利を収めることができるのはほんの一握りであり、思うように結果を出せず悔しい思いをする人たちの方が多いと言えます。
そうした大部分に寄り添うようなこの動画は、靴のことやそれを履く人のことを本気で考えているからこそ作ることができたと感じさせます。
鹿島 ビジョンムービー「土木をコードで書きかえろ。」/鹿島建設株式会社
ゼネコンとしてのイメージが既に確立している鹿島ですが、今後はその土木の現場に積極的にITを導入していくと宣言しています。
動画は、実際に無人の重機を導入している事例を示しつつ、今後の未来を想起させるものとなっています。
このように会社のビジョンを反映した動画も、社内外へ向けたブランディングに効果的です。
Sansan株式会社 Vision Movie – ビジネスインフラになる
Sansan株式会社のブランディングムービーは、会社の理念や方向性をふんだんに盛り込んだ動画となっています。
メッセージ性の高さはもちろんですが、最大の特徴はアニメーション・CG・実写をすべて織り交ぜて制作している点です。
動画を作るうえで、一つの手法で方向性を固めるケースは多くなっています。しかし本動画はシーンごとに制作手法を変え、視聴者を飽きさせない作りが特徴です。
ナレーションがメインの動画ではあるものの、映像に飽きの来ない、印象強い動画といえるでしょう。
早稲田アカデミー 早稲アカブランドムービー「へんな生き物」篇
早稲田アカデミーのブランディング動画は、動画前半と後半でメッセージが大きく変わる作りとなっているのが特徴です。
動画を見てもらうのが一番ですが、動画前半の子供の行動はすべて後半への伏線となっています。子供がとった行動については、すべて自身の夢に関係する行動です。
「子供の取る行動に無意味なことはない、それを理解するのは難しい。」といったメッセージが隠されているような動画となっていました。
ストーリー性の中に企業としての理念やメッセージが隠されている、非常におすすめのブランディング動画です。
ブランディング動画制作のポイント

ここまで実際のブランディング動画を実例として挙げてきましたが、これらの動画のように完成度の高い動画を作るにはどのようなことに気をつければよいのでしょうか。
ここでは3つのポイントを挙げ、簡単に解説をします。
方向性を明確に定める
方向性を明確に定めることは、最も大切なことです。
方向性を定めずに動画を制作し始めると、どこかで必ず頓挫してしまうことでしょう。
なにより製作者がゴールを見失ってしまった動画は、完成こそしても視聴者にはメッセージを伝えることができません。
最初に伝えたいことを決め、そこからそれを表現するためのストーリーを構成していきましょう。
そして大切なのは、ブランドイメージを作ることを目的とするのか、商品の魅力を伝えるのかという点。
簡単にいうと目に見えるものを伝えるか、目に見えないものを伝えるかということになるのですが、それぞれ動画の作り方が変わるので事前に確認しておきましょう。
尺は短めに
伝えたいことがたくさんあるとついつい長い動画になってしまいがちですが、動画が長くなればなるほど最後まで視聴してくれる人は減ってしまいます。
最後まで観られない長い動画より、最後まで観てもらえる短い動画を目指して動画をつくりましょう。
短い中にもストーリー性をもたせることで共感を呼び、拡散してもらいやすくなります。
短いからと言って気を抜かず、動画作りを行いましょう。
音や映像を効果的に使う
音と映像を使うことができるのが動画でブランディングを行う最大のメリットです。
情報を詰め込みすぎないよう、一つ一つのシーンに必要な素材を集め、編集していきましょう。
制作の部分が難しければ外注してしまうと良いでしょう。
魅力いっぱいの動画で効果的なブランディングを!
視覚と聴覚に訴えかけることができ、幅広い層にメッセージを届けることができるブランディング動画。
今後も活用が進むことが予想されます。ぜひ社内外へのブランディングをする際には動画の活用も視野に入れてみてください。
動画を一から制作するとなると難しく感じてしまうかもしれませんが、つくりたいものがはっきりとしていれば外注してもスムーズに完成までこぎつけることができます。
動画に関するお悩みがあればぜひ「動画の窓口」までお気軽にご相談くださいませ。
ここまでお読みいただきありがとうございました!