グリーンバックは、撮影状況はもちろん、編集にも意識したいポイントがいくつかあります。意識すべきポイントを押さえて編集をすることで、より効果的で質の高い動画制作を行うことができるでしょう。
この記事では、企業がグリーンバックを使う利点と併せて、グリーンバックが活躍する制作方法や編集のポイントについて解説をしていきます。
多少マニアックな内容も含んでいますが、本記事は技術面よりも実際の使い方に着目した内容を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
グリーンバック撮影について:「合成映像を作るのは難しくない!グリーンバックを活用して撮影してみよう!」
目次
企業が動画制作にグリーンバックを使う利点
企業が動画制作にグリーンバックを使う利点として、動画の窓口では「動画広告を制作する際」に効果があるのではないかと考えています。
動画広告は企業ブランドを展開するものであることと同時に、競合他社との違いをアピールするものです。
アピールする際には機能だけではなく、発想・表現の豊かさや世界観も重要になってくるでしょう。
例えば、ブライダルプランナーの会社が「城を使用して撮影をしたい」となったとします。
実際に城を使用して撮影をする場合には、海外に足を運んだり、城のセットを何百万円もかけて作る必要が出てくるでしょう。
このような場面でもグリーンバックを使用することで、低予算で実現できるほか、個性的なブランドのアイデアをアピールすることができるのです。
グリーンバックが活躍する映像の種類
グリーンバックが活躍する映像の種類は、主に以下の3つ。
- 広告映像
- セミナー映像
- 企画モノ
ではどのように活躍をするのか、詳しくみていきましょう。
広告映像
広告ならではの「面白い発想」を用いる場合にグリーンバックは機能的です。
「普段いるはずのない場所」や「動きとして不可能な動作」、「3Dグラフィックスやアニメーションと共存する」など、非現実的なことをグリーンバックを使用して実現できます。
これらの映像を美術として制作する場合には何百万もの費用が掛かってしまうため、グリーンバックの活用は非常に有効であるといえるでしょう。
また昨今の情勢から、現場での撮影が難しい場合や複数人を出演させたい場合にも、撮影素材を組み合わせて1つの作品とすることも可能。このような使い方も非常におすすめです。
セミナー映像
セミナーで使用する映像にも、グリーンバックは非常に効果的です。とはいえ、前回の記事でもお話ししたように、PowerPoint やグラフなどを表示しながら人物を表示すること自体は、Zoomの機能でも可能。
ではどのような場合にグリーンバックが効果的なのでしょうか。
1つ目は「映像自体をきれいに見せたい場合」です。Zoomの場合はどうしても画質が荒くなってしまいがちですので、きれいな画質にこだわりたい場合にはグリーンバックを活用しましょう。
2つ目は「人物を全身表示させたい場合」です。全身を表示させることで、解説中の身振りや手振りの全体像を見ることができます。そのため、解説者に対しての信頼性が増し、より効果の期待できる映像としていくことができるでしょう。
企画モノ
企画モノとは、わかりやすく言うなら「海外の映像や宇宙や海など、 本来ではいけない場所の映像を背景」として構成する映像です。
例えば対談をする場合であっても、グリーンバックで切り抜きを行った人物のイメージに沿った背景を入れるだけで、動画のクオリティは明らかに上がります。
ここでいうクオリティは「視聴者が見た時に、しっかりしていると印象付けをできる」ことを指し、動画制作において背景は非常に重要であることを覚えておきましょう。
グリーンバックの動画背景を豪華にする必要はある?
動画コンテンツにおいて、背景イメージはほぼ直接的に会社のブランドイメージと直結します。そのため、非常に重要であるということを理解しておいてください。
イメージとしてテレビを例に出しますと、バラエティ番組やニュース番組では、背景がとても華々しく装飾されていたり、作りこまれています。
一方、会社紹介や企業説明で見かける動画のほとんどは雑多なオフィス背景であったり、白い空間に普通のいすが置かれていたりなど、多少の生活感が垣間見えてしまうため、テレビのような演出では違和感を感じてしまうでしょう。
もちろん、情報を与えることは重要です。しかし、私たちは普段からテレビに触れ、視聴をする関係から「背景の演出が映像におけるクオリティ」であることを認知せずとも感じてしまいます。
これはグリーンバックを使用した撮影に限りませんが、プレゼンテーションの動画や対談の動画などでは出来る限りおしゃれなカフェやバーなどでの撮影がおすすめ。レンタルスペースでも構いません。
これらが難しい場合、グリーンバックを使用して背景を豊かにすることは、簡単に映像を魅力的に見せられる、非常に効果的な方法であるといえます。
グリーンバック編集時のおすすめソフト
グリーンバックを編集する際のおすすめソフトは、以下の2つ。
- Adobe Premiere Pro
- After Effects
Adobe Premiere Proは動画制作のシーンでは非常にメジャーなソフトとなっており、動画の窓口でも使用をしています。Adobe Premiere Proは「Ultraキー」という機能が搭載されており、画像内のどのカラーでも透明にすることが可能。グリーンバックを使用してる場合、簡単に背景を透過することができます。
After Effectsにも「色範囲」という機能があり、Adobe Premiere Pro同様、簡単に背景を透過することが可能。
ここでは簡単な解説としますが、
- 背景と人物の色の区切りをはっきりしてあげつつチョークなどのエフェクトを使って調整する方法
- エフェクトの重ねがけをして微調整していく方法
2つの調整方法がおすすめ。
これらについて詳しく知りたい方は、ぜひ動画の窓口にお問い合わせください。
グリーンバックの映像をきれいに編集をするためには?
グリーンバックをきれいに編集するには、撮影時にほとんど決まっているといっても過言ではありません。撮影時に背景のグリーンバックやブルーバックに影がついてない形で撮影ができていれば、基本的には綺麗に人物だけ抜き取ることが可能です。撮影方法に関しては「合成映像を作るのは難しくない!グリーンバックを活用して撮影してみよう!」で詳しく解説をしていますので、ご覧ください。
グリーンバックの映像をきれいに編集するためには、撮影後もしくは撮影中に確認をすることが得策です。どうしてもきれいに編集ができない場合には、動画の窓口へご相談ください。
人物はきれいに抜き取れたほうが良い?
グリーンバックを使用した撮影時には、人物をきれいに抜き取れたほうがいい場合とそうでない場合があります。
それぞれどのような場面が該当するのか、確認していきましょう。
抜き取れたほうが良い場合
テレビCMや動画広告など、不特定多数の目に触れるものに関しては、きれいに人物を抜き取れていたほうが良いでしょう。
これは自社のブランディングに影響が及んでしまう恐れがあるためで、映像に違和感をなくすことが重要になるからです。
そのため、上記のような場合にはきれいに人物を抜き取ることを心がけましょう。
抜き取れなくても問題がない場合
ステークホルダー向けの動画や営業資料の動画の場合には、Zoomの背景透過機能レベルの抜き取りができていれば問題ないでしょう。
このような場合には映像よりも「クリアな音が取れているかどうか」が重要になり、音声が疎かにならないように注意することが大切です。
上記のシーンで動画制作を行う場合には、合成がうまくできるかどうかより、音声や構成に着目した編集を行ってみましょう。
まとめ:グリーンバックを使用した動画の編集は難しくない
今回はグリーンバックを使用した場合の編集について解説をしてきました。グリーンバックを使用する場合、覚えておきたいのは以下の3つ。
- 動画広告で新しい発想のブランド展開が可能になってくる
- 動画広告の際はしっかりと撮影段階から綺麗に人物を抜き取れる撮影を行う
- 広告以外の映像の場合は音に注力する
内容を見ると難しく感じるかもしれませんが、実際に編集をしてみると意外と簡単にできてしまいます。ぜひ一度チャレンジしてみてください。
動画の窓口では、グリーンバックを使った映像の提案・制作も行っております。ご不明点がございましたら、ぜひお問い合わせください。
監修:[動画の窓口 動画コンシェルジュ 池上和]